How are you? の話

顔をあわせりゃ「ハウアーユー?」

店でも道でも「ハウアーユー?」


シェアハウスの中でも、

バイトでも、

接客も、



ハウアーユーの嵐!

留学した人が最初に学ぶのが

ハウアーユーのさばき方かもしれない




まず気づくのは

I'm fine thank you とは

みんな言わないことと



ハウアーユーと言う人は

正直返事を求めていないということ。


みんなだいたい返事は

「Good」とか一言で

済ませることが多い



日本語でいう

「こんにちは〜!お疲れさまです」

「どーもー!」

「やっほー」

「お世話になりまーす」


みたいなニュアンスかもしれない

「Hi, how are you」で一つの挨拶


それの返事で

今日の自分の調子を真剣に説明されても

困る



とくにお店のレジとか、

毎回顔を合わせるルームメイトとか

バイトの仲間のあいだでは。


なんなら忙しい時

ハウアーユー返しもある

「ヘイ!ハウアーユー?」

「オー、ハウアーユー、あのさ…」

みたいな



その一方で、



ハウアーユーの返しで個性も出してくる

毎回「Good」で答えてると

つまんねーやつだなあ!

って印象になるのも事実。




各自いろんなバリエーションをもっていて

テキトウにいろんな返しをするんだけど、

それは英語ブログとか英会話レッスンで

学んでいただくとして、



今日言いたいのは、

みんな考えて生きてるということだ




家に帰ると「今日はどうだった?」

バイトに行くと「今週いいことあった?」

道で友達に会うと「最近のニュースは?」


と聞かれる

これもハウアーユー文化の延長で



この変化球ハウアーユーのときは

ちゃんと答えなければいけない


というか、

出会い頭のチョイ会話=small talkが

教養の一部というか常識というか

文化というか普通のことだからだ





この変化球ハウアーユーのとき、

わたしはいつもすぐ言葉が出てこない

日本語でもそうでしょう?



最近のニュースは!

先週あった面白いこと!


ってワークショップのアイスブレイクか!



最初の頃は

”答えられない” ”思いつかない”

という問題にさいなまれた



そのあと

”その話題どうでもいい”

”なぜそれをあなたに言わなければいけないのだ”

という反抗期モードにさいなまれた


そのあと

”聞かれる前に聞いてやる” 戦略に走った



今は慣れた

いつでも何かしらの小話ができるように

無意識に脳内をスキャンして

思い出を整理したり

「これこんど言お」とストックするようになった





家に帰ってきて、出会い頭に

「今日はどうだった?」

とルームメイトに聞かれて

パッと面白い小話できますか!?



今日はね、すごいいいことがあったの

朝から仕事だったんだけどね、

こんな電話がかかってきたのよ、

… それでね、私は言ったの、

しかも…  それがね!

すごくない!?

あなたにも聞かせたかったわ!

あーはっはっはっは




て1〜2分で喋って

「さ〜て、今日はNet Flixでも見ようかしら。

じゃあね〜」

って部屋に入ってく




みんな、DNAのレベルで漫談スペックが高すぎ。

日常的にこどものころから

ハウアーユーに漬けられて生きてきてるから

本当に大したことじゃないんだと思うよ



でもそれだけのスピード感で

脳内メモリーからネタを引き出して

(ある意味)スピーチができるって

すごいと思うよ


いつ意見を聞かれても

きちんと自分の考えが言える、

それってすごいことだと思う




相対的観念じゃなくて

絶対的感覚で自分の中に考えがあるんだと思う

大なり小なり意識無意識は人によるとしても。


今年になって仲良くなった、

年下のアメリカ人の女の子がいる。

アメリカが嫌いで家族を離れ、

カナダ移民をめざして一人で住んでいる。



大学の留学生コミュニティで出会った。

タダ飯目的で参加したポットラックパーティーに

おまえ、ネイティブだろ!

と突っ込みたくなる英語で喋っている

髪の毛くるくるの子がいたので話しかけたら

「わたしアメリカ出身なの、だから留学生でしょ♫」

と言っていた



その子は会うたびに面白い話をしてくる

(面白いかは別として)


話し終わったあとに、

「それで、あなたはどう?

最近そんなようなことあった?!」と

めっちゃ笑顔で聞いてくる



変化球ハウアーユーに加えて

自身の小話でマウントをとり、

しかも話題も縛った上で相手を試す、


高度な技を仕掛けてくる!



その子のおかげで

いつも何か用意してから会いに行くようになったから、

今はありがとう、と思う。



っていうことで

受け身じゃやってらんないよ

という話でした



返事できる、挨拶ができる、

が日本の文化で礼儀正しいとされるように、


目を見て微笑む、

ハウアーユーから始まる

小話が誰とでもできる


というのは礼儀の一つで

小話のきっかけになる話題提供を

積極的にすることは、

相手を迎え入れることもあるし

お互いがまともな人ということを示し合うことでもあるし

(ドラッグとかで頭おかしい人じゃないということ)



かんたんに友達をつくる方法でもある

そこから深い話に、進むのには

またもういち段階あるのだけど


ハウアーユーを扱えないと

なにも始まらない












MASAMI TERAMACHI

カナダ・ビクトリアに住む岐阜大好き人間の感情ブログ